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理工学研究所2016年度第1回特別講演会 「地震の確率予測の近未来」のお知らせ
投稿日時 2016年12月1日(木)14:12
この記事は理工学研究所の記事からの転載です。
- 日程
- 2016年12月21日(水)16:30-18:00
- 場所
- 後楽園キャンパス 5号館1階5138号室
- 講演者
尾形 良彦
東京大学地震研究所
統計数理研究所 名誉教授
- 内容
いつ頃どの辺でどの位の大きさの地震が起き得るのか,複雑多様で不確定性を内包する地震の発生を統計的に予測する。先ず,あらゆる地域に適合した地震活動の標準的な予測モデルを紹介する。これは地震の統計的な経験則に基づいて作成され、天気概況のように,時間経過とともに計算される。
しかし通常の状態での大地震の確率は極めて小さい。大地震の確率予測が現実的なものになるためには地震学や地質学の定量的な研究に加えて,明瞭に定義された異常事象の記録の整備が必要である。そのような異常事象が大地震の前兆たり得るのかを統計的に識別し、大地震発生との統計的因果関係を解析し,危険度や切迫度の変化を確率的予測に結びつける。
さらに、一種類だけでなく幾種類かの異常事象が同時に観測され,長期,中期,短期にわたる予測が揃えば、総合的な予測確率が現実的な大きさまで高まることもある。各種の異常事象の記録をたくさん集めれば,大地震の見逃し率を少なくすることが出来る。その為に、地震活動やGPSによる地殻変化などの連続データの各種異常値を解析する統計的診断解析が重要な役割を果たす。- 参加予定者
学生・教職員・地域の皆様・講演に関心のある方
- 定員
100名
- 参加費
参加費無料
- 参加手続き
事前申込不要
- 企画実施名義
中央大学理工学研究所